猟犬の本能を持つワイマラナーの特徴
猟犬の遺伝子は確実に存在する。
ジョイがもつ本能が、それを教えてくれた。
犬の行動やクセを理解するには、その犬種の歴史や遺伝子を紐解くと良い。
ストレスを発散し、満足を得る思考回路のヒントがそこにあるという。
例えば牧羊犬ならば、体を動かすことが大好きで、さらに頭も使う遊びで満足を得やすいとのこと。
人の手によって品種改良されて、その目的に適した能力を伸ばしてきた犬ならではの遺伝子がある。
ポインティング(獲物の居場所を探す)だけでなく、ハンティング(独自に狩り)もできる万能の猟犬として、交配されてきた歴史がある。
ジョイにみた猟犬の本能とは?
ワイマラナーのジョイ。
ご飯を食べる息子の背後に忍び寄り、すーっと首を伸ばしてパクリ。
息子のオカズを確実に仕留める。
「見事なほどの狩猟能力だ!」
と、そんな逸話をいくつか。
ジョイの逸話①
ある日、我が家にゴキブリが出た。
ジョイがそれを見つけて追いかけた!
家族でワーキャー言いながらゴキジェットを探している間に、家具の隙間に逃げられてしまった。
ジョイはその周囲をクンクン嗅ぎ回っていたが、ゴキが現れることはなかった。
その日の夜、隠れた隙間の周辺で昆虫の足のようなものが落ちていた。
「ま、まさか、ジョイ!?」
ちなみにお腹を壊していないが、食べたかどうかは謎のまま。
…ジョイが食べていないことを祈ろう。
ジョイの逸話②
昼間にふわふわ飛ぶ蝶をジョイが追いかけるというのは素敵な光景。
夜の街頭にたかる蛾をパクパク食べようとするジョイ。
「蛾をタンパク源にするのはやめてくれ〜」
猟犬ワイマラナーの血統(性格、特徴)とは?
ぼくらワイマラナーは狩猟犬として交配が続けられた歴史があるんだ。
鳥やうさぎから、シカやクマなどの大型の野生生物まで狩ることができる勇猛なハンターだよ。
ペットとしても知的で訓練好き、番犬としての評価も高い犬種なんだ。
性格は、とにかく好奇心旺盛、無邪気で甘えん坊。
どの犬もそうだけど、飼い主が「主従関係」をしっかり築いてくれればとても従順な性格になるよ。
走ることや体を動かすことが大好きだから、散歩だけじゃなく思いっきり運動できる機会もあるとストレス解消になるのでヨロシク!
ジョイの逸話③ 衝撃版!
もう少し月齢を重ねた後の逸話をひとつ。
ある早朝の散歩中、ものすごい勢いで公園内に走り出した。
周囲には人もいないので「大丈夫」とリードを離すと、生垣にガサガサと頭を突っ込んだ。
尻尾をふって戻ってくるが、口に咥(くわ)えているのは、ハ、ハト!?
無邪気に「ハト取れた」と得意顔。
「コラ!ダメッー!死んじゃうー!」
と怒鳴ると、咥えていたハトをぼくの足元にポトり。
ハトは息を吹き返したようにバサバサと木陰に逃げていった。
追いかけようと必死に走り出すジョイのリードをグイッと引っ張り落ち着かせる。
その後、ハトは飛んでいったが、しばらくの間ジョイは木に向かってジャンプしていた。
きっとハトはその木からうまく飛べず落ちてきたのだろう。
強く噛まずに、そっと優しく咥えられるのも猟犬の本能であろう。
いやいや、そこ褒めないから。。。
猟犬の本能はスゴイ。
それにしても、ハトが無事で良かった。。。
本来、生身の人間が持つ能力や感覚は動物と同じように高いレベルだったはずだ。
人間とともに歴史を歩んできた犬だが、その嗅覚や走力は失われていない。
ありのままに行動する強さ、野性味は動物そのものだ。
たとえペットであっても、犬を擬人化することはできない。
過去や未来の意識はなく、今のみを生きる動物だからだ。
ときには人もデジタルという道具を置き、野性を感じる時間を味わうべきかもしれない。
過去や未来に憂(うれ)うことなく、今生きることを大切にしたい。